ページの先頭です

トップページ >> 社労士コラムトップ >> ニュース >> H26年 1年間の中小・小規模企業の経営状況の変化について

H26年 1年間の中小・小規模企業の経営状況の変化について

  • Facebook
  • LINE
1年間の中小・小規模企業の経営状況の変化について

 経済産業省は、ここ1年の中小・小規模企業の経営状況の変化に関する調査を行い、その結果について公表しました。原材料・エネルギーコスト増を踏まえた価格転嫁については、半数を超える中小・小規模企業で価格転嫁が困難な状況となっており、その理由は企業規模や業種によって違いが見られます。 

1.調査の概要
ここ1年の中小・小規模企業の経営状況の変化を把握するため、平成26年10月2日から10月10日にかけて、全国の商工会、商工会議所、中央会を通じて中小・小規模企業1,414社に調査を実施。

調査内容は、1年前と比べた売上高、経常利益の状況、経常利益変化の要因、原材料・エネルギーコストの増加が経常利益に与える影響、コスト増を踏まえた価格転嫁の状況や対策などについてアンケート形式で調査。また、直近の急激な為替相場の変動も踏まえ、円安が事業活動に及ぼす具体的な影響についても調査。

2.結果の概要
(1)1年前と比べた売上高、経常利益の状況
ア.売上高の状況:1年前と比べた売上高の増減
・増加したと回答した企業⇒49.9%
・減少したと回答した企業⇒34.5%

イ.経常利益の状況:1年前と比べた経常利益の増減
・増加したと回答した企業⇒38.8%
・減少したと回答した企業⇒47.6%

※経常利益が増加した企業の利益増加の要因としては、「売上高の増加」を挙げる企業が76.0%と最も多く、卸売業や加工組立型製造業では「為替の変化」を挙げる企業も一定程度あり。

※経常利益が減少した企業の利益減少の要因としては、「原材料・エネルギーコストの変化」を挙げる企業が62.9%と最も多く、「売上高の変化」を挙げる企業は54.0%。

(2)1年前と比べた原材料・エネルギーコストの状況
・増加したと回答した企業⇒80%
・不変又は減少したと回答した企業⇒原材料コストで18%、エネルギーコストで14%

※業種別にみると、特に運輸・郵便業、基礎素材型製造業、生活関連型製造業でコスト増の幅が大きくなっている。

※小売業、サービス業では、20%を超える企業で「不変」又は「減少している」との回答あり。

(3)1年前と比べた原材料・エネルギーコスト増加の経常利益への影響
・経常利益の圧迫は「10%以上」と回答した企業⇒40%
・経常利益の圧迫は「5%未満」と回答し他企業⇒30%

※業種別にみると、特に運輸・郵便業、基礎素材型製造業、生活関連型製造業、サービス業では、40%を超える企業で経常利益の圧迫は「10%以上」との回答。

※卸売業、加工組立型製造業、小売業では、30%を超える企業で経常利益の圧迫は「5%未満」との回答。

(4)足下の原材料・エネルギーコスト増加の商品・サービスの販売価格への反映状況
・これまでも、また今後も価格転嫁が困難であると回答した企業⇒50%
・価格転嫁ができていると回答した企業⇒14.8%

※業種別にみると、特にサービス業、運輸・郵便業、基礎素材型製造業、生活関連型製造業で価格転嫁が困難な状況となっている(これまで:60%以上、今後:50%以上)。

※価格転嫁が困難な理由をたずねたところ、「価格転嫁すると売上が減少するため」という回答が最も多く、特に小売業、サービス業、卸売業では70%を超える企業の回答があり。
次に多い回答が「販売先が交渉に応じないため」であり、特に基礎素材型製造業、運輸・郵便業で50%を超える企業の回答があり。

(5)エネルギーコストの増加に対する対策
省エネ関連の取組(既存設備での省エネ、設備や照明などを省エネ型に更新)を行っている企業が、全体の40~50%になっている。

(6)省エネ関連の取組を行っていない理由
・小規模企業⇒「資金が不足しているから」という回答が最も多い
・中規模企業⇒「費用削減につながらないから」という回答が最も多い

※「資金が不足しているから」と回答した企業の業種⇒基礎素材型製造業、生活関連型製造業、加工組立型製造業、小売業で40%を超えている。

※「費用削減につながらないから」と回答した企業の業種⇒運輸・郵便業、基礎素材型製造業、建設業、卸売業で30%を超えている。

(7)企業の円安によるメリット・デメリットに関するコメント
・メリット⇒「外国材の価格が上昇することによる国産材の競争力の向上」、「為替差損の発生、海外移管された製品の国内回帰」等

・デメリット⇒「生産コストの低減努力が輸入材、その他購入品のコストアップに追いつかない」、「為替が悪くなった分、コストに影響している」等

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[経済産業省]
http://www.meti.go.jp/press/2014/11/20141121003/20141121003.html

 

労務倒産時代到来!?

『労務管理で失敗したくない』とお考えの会社様はお気軽にご相談ください。

2014年12月2日 | カテゴリー:ニュース

  • お問い合わせ
  • メルマガ登録
  • 小冊子プレゼント

経営ノウハウの詰まった情報提供

東京都内、全ての地域に対応可能です!

らくらく診断サービス

無料就業規則診断

無料助成金診断

労務管理に必要な書式ダウンロード

無料小冊子プレゼント