過日、厚生労働省の中央最低賃金審議会から厚生労働大臣に
対して、平成26年度の地域別最低賃金の改定額の目安が答申され
ました。
これにより、全国加重平均額は昨年度から16円引き上げられ、
時給は平均で780円になります。
一昨年の12円、昨年の15円の引き上げに続き、3年連続で2桁の
引き上げとなり、デフレ脱却に向けて賃金の底上げを目指す
安部政権の方針に沿う形で増額となっています。
また、数年来問題となっていた、最低賃金で働く人の手取りが
生活保護の給付水準を下回るいわゆる「逆転現象」については、
最新のデータによる集計結果では5都道県で起こっていたものが、
今回の引き上げにより、全ての都道都府県で解消されることと
なります。
【今回逆転現象が解消される都府県】
東京都、北海道、宮城県、兵庫県、広島県
今後はこの答申を受けて、各都道府県に設置されている地方最低
賃金審議会が引き上げ額を審議の上、各都道府県の労働局長により
最終的に決定されます。
おおよそ10月中を目途に改定が発効することになりますが、既に
金額および発効日が決定している地域もありますので、ご紹介
します。
【参考:決定している地域】
北海道 748円(734円) 平成26年10月8日~
岩手県 678円(665円) 平成26年10月4日~
秋田県 679円(665円) 平成26年10月5日~
福島県 689円(675円) 平成26年10月4日~
茨城県 729円(713円) 平成26年10月4日~
栃木県 733円(718円) 平成26年10月1日~
群馬県 721円(707円) 平成26年10月5日~
埼玉県 802円(785円) 平成26年10月1日~
千葉県 798円(777円) 平成26年10月1日~
東京都 888円(869円) 平成26年10月1日~
神奈川県 887円(868円) 平成26年10月1日~
新潟県 715円(701円) 平成26年10月4日~
富山県 728円(712円) 平成26年10月1日~
石川県 718円(704円) 平成26年10月5日~
福井県 716円(701円) 平成26年10月4日~
山梨県 721円(706円) 平成26年10月1日~
長野県 728円(713円) 平成26年10月1日~
岐阜県 738円(724円) 平成26年10月1日~
静岡県 765円(749円) 平成26年10月5日~
愛知県 800円(780円) 平成26年10月1日~
三重県 753円(737円) 平成26年10月1日~
大阪府 838円(819円) 平成26年10月5日~
兵庫県 776円(761円) 平成26年10月1日~
奈良県 724円(710円) 平成26年10月3日~
鳥取県 677円(664円) 平成26年10月8日~
島根県 679円(664円) 平成26年10月5日~
岡山県 719円(703円) 平成26年10月5日~
広島県 750円(733円) 平成26年10月1日~
山口県 715円(701円) 平成26年10月1日~
徳島県 679円(666円) 平成26年10月1日~
香川県 702円(686円) 平成26年10月1日~
福岡県 727円(712円) 平成26年10月5日~
佐賀県 678円(664円) 平成26年10月4日~
長崎県 677円(664円) 平成26年10月1日~
熊本県 677円(664円) 平成26年10月1日~
大分県 677円(664円) 平成26年10月4日~
岩手県 678円(665円) 平成26年10月4日~
※( )内は平成25年度の額。
特に、パートタイマーやアルバイト等の非正規雇用の方を雇用
している企業様では、最低賃金を下回っていないか注意する
必要がありますので、現在の賃金を改めてご確認の上、資金
準備や昇給等の早めのご対応をおすすめいたします。
なお、日給制と月給制の組み合わせや、固定給と歩合給の組み
合わせなど、特殊な給与形態がある場合には更に注意が必要
となります。
「最低賃金に関する考え方が分からない」「自社の賃金は大丈夫
か確認して欲しい」等のご相談がございましたら、お気軽に
お問い合わせください。
2014年9月15日 | カテゴリー:ニュース